iPod
また音質云々のお話。
iPodをUSBでパソコンにつないで、
iTunes上でiPodの中の曲を聴くと…
ローカルに保存してある、同じ曲のデータを聴いた場合よりも、
音質が圧倒的に悪いです。
同じデータを同じiTunes上で聴いているのに、です。
(この音の違いが分からない場合、再生環境にちょっと問題あり、です。)
なぜ音質に差が出るかというと、USBでつないだ先のデータを読み込んでいるから、です。
USBケーブルはデジタルケーブルです。
外付けHDDからデータをローカルにコピペする際などは、
たとえコピー中にエラーが出ても、
エラー修正の機構によって修復されて、
結局は100%同じものが複製されます。
が、外付けHDDのものを直接リアルタイムで再生する場合は、エラー修正など行われません。
劣悪なケーブルであればなおさら、です。
デジタルというと、100%再現される的なイメージがありますが、
それはエラー修正機構ありきの話なのです。
なので、普段から外付けHDDの音楽データを聴くような人は、
ベルキン製の短いUSBケーブル等、良いケーブルを使うのがオススメです。
という、ちょっとキモいお話でした。
専門書
ミックスやマスタリングが上手くなりたくて、
いろいろ専門書やDTM系の雑誌を読みあさってきたわけですが、
上達した!という瞬間って、結局は本に書いていないことを自分で見つけたときだったりします。
専門書って、いちばん肝心なことが書いていないです。
プロとアマチュアの音の違いにいちばん関わってくるポイントが書いてなかったりします。
それを書いちゃうとエンジニアさんも商売あがったりですからね。
その人が独自にあみ出した方法とかもあるでしょうし。
秘密兵器は、秘密だから秘密兵器なんです。
それをバラしちゃったら、公開兵器(?)です。
特にマスタリングでは(ミックスでもですが)倍音というものをどう扱うかが重要なポイントだったりするのですが、
本を読んでも大抵、「倍音っていうのがあるんですよー」くらいしか書いてません。
具体的にどうやって倍音を弄るかは自分で試行錯誤するしかありません。
・モニターヘッドホンで聴こえていたベースやキックの低音が、どうしてスピーカーではあんまり聴こえないんだろう?
・このリードギター、抜けが悪いなー。EQで中域持ち上げてもあんまり変わらないし…。
・なんか曲全体的に薄っぺらい感じだなー。ドラムもベースもギターもそれなりにミックスしたはずなのに…。
・バッキングのパンを左右に振り切ってるはずなのに、なんか左も右も真ん中寄りに聴こえるな…。広がりが出ない…。
・生音のサンプリングのドラム音源にしてリアルな音になったはいいけど、GM音源のシンセでドラム鳴らしてたほうが迫力があった気が…。EQで各パートのおいしい成分を持ち上げてるはずなんだけど…。
こんなときの解決策は、「倍音を操作する」しかありません。
美味しい松坂牛と、美味しい焼肉のタレと、美味しいお米を買ってきました。
さあ食べましょう…。いやいや、まず料理しないと。
お肉は、焼かないと美味しく食べられませんし、
お米だってちゃんと炊かなきゃ。そのままバリバリ食べられません。チキンラーメンじゃあるまいし。
この場合、包丁でお肉を切って形を変えても、生肉は生肉のままです。
脂身を切り落としても、生肉のままです。
EQで無駄な帯域をカットして音を加工しても、根本的な解決になっていない、
ということに似ています。
この場合、「倍音の付加」は「熱を加える」ということに相当します。
そのために使うのは、火だったり、油だったり、フライパンだったり、アンプシミュレーターだったり、PULTEQのEQだったり、SSLの卓だったり…、
いろいろあります。
それらをどう使うかは、その人の自由です。料理に決まりごとなんてありませんから。
フライパンでお肉をブッ叩いてもいいですし。
「熱を加え」れば、ご飯だって炊けちゃいます。
やっとおいしい食事にありつけました。
それでは。
いただきます。
メルステ特典用曲
Marchen Stationの1stフルアルバム『Cocktail Of Dream』の特典用の曲を制作中です。
特典用といっても、よくある「DISK○○店限定特典CD-R!!未発表曲収録!!」とかではありません。
ある新しい試みを企てていまして、それ用の曲です。
アルバム収録曲にまったく引けをとらない名曲です。
しかも2曲…!
まだまだ忙しい日々が続きます…。
メルステ新曲
Cafe Au Laitがひっそりとやっております、
ネットラジオ「BBのネカシトキナ」第48回の後半で…
Marchen Stationの新曲『Alive In My Heart』が聴けます。
http://www.voiceblog.jp/nekashitokina/
興味がありましたら是非ー。
CD-Rの音質
APOGEEのMini-DAC等、ちゃんとした音楽再生環境を整えてみて改めて実感したんですが、
音楽を焼くCD-Rによって音質がまるで違います。
周知の事実かもしれませんが…。
某大手メーカーのCD-Rに試しにメルステのマスター(もちろん1倍速で)を焼いてみたところ、
これは…、ちょっと聴けたもんじゃない…。
バッキングのギターやドラムがグチャグチャになってしまって、
低ビットレートのMP3みたいな音質になってしまいました。
太陽誘電のCD-R(マスター用じゃないデータ用のやつ)に試しに焼いてみたら、さすがは太陽誘電だけあって、
音楽用じゃないデータ用CD-Rなのに、劣化があんまりなくて良い感じ。
さすがに超低域や超高域はどっかいっちゃいましたが…。
That's CD-R74 SPMPT、
That's CD-R For Master CDR-74
など、太陽誘電のマスター用CD-Rもいずれ試してみたいです。
メルステの入稿用マスターCD-Rには、上記の太陽誘電マスター用より音が太く原音の再現度が高いとされる、
Mobile Fidelity CD-R MFSL 24k Gold ULTRADISK CD-R
を使用予定。
高音質のリマスター版CDなどに使われる超高性能の金メッキCD-Rです。
1枚735円なり。
…。
失敗は許されない…。
音楽
何かの映画やドラマ、アニメ等の映像作品にハマって、
その作品に使われてる音楽も好きになった的な場合、
果たして純粋に音楽を楽しんでいると言えるんでしょうか。
その映像作品の世界観ありきで、その先入観で聴く音楽というのは、
少なからず音楽以外の要素が入ってきてしまっているので、
本当の意味で音楽を楽しんでいるとは言えない気がします。
特定のアーティストが好きで、「そのアーティストの曲だから好き」という聴き方もまた然りで、
「そのアーティストが好き」という余計な(?)感情が入っているせいで「この人の曲なんだから良い曲のはずだ」的な、
多少のダメさは許せちゃう的な、変にハードルを下げた状態で曲を聴くことになります。
「売れてる曲だから」みたいな感じで聴くのとかも、
まあアレですね。不健全というか…。
純粋に「音楽」を無心な状態で楽しむには、
誰の曲か分からない、何のタイアップもされていない、
かつ自分の琴線に触れる、
そんな曲を聴くのがいちばんだと思います。
それを満たす唯一のケースは、「これから好きになるアーティスト」との出会いの瞬間、
新しい音楽との出会いの瞬間、
そのときだけなのかしれないです。
そう考えると、純粋に音楽を楽しめる瞬間は、今後そう多くは訪れないかもしれないです。
世界中のあらゆる音楽を聴けば、より多くそういう瞬間を味わうチャンスがあるかも?です。
まあ何というか、幅広い視野をもつことが重要です的な。
うん。
とりあえず寝よう。